スポンジケーキで砂糖を減らすのはあり?砂糖の量で何が変わる?

スポンジケーキを作りたいと思ったとき砂糖の量を減らしたいまたは増やしてみようかなと思ったりしませんか?

砂糖は甘くするだけではありません。

ただ単に砂糖の量を変えてしまうとスポンジケーキに関わるいろいろな変化が現れ、
結果それが失敗のもとになってしまいます。

今回は砂糖の量によってスポンジケーキがどうなってしまうのかを紹介していきます。

スポンジケーキの砂糖の役割

お菓子にはかかせない砂糖ですが、甘味を与える以外にいろいろな働きをしてスポンジケーキの膨らみや食感などに影響を与えます。

砂糖の量と気泡の関係

卵と砂糖が一緒に混ざりあうことで、砂糖が卵の余分な水分を吸着するため、泡立てて含ませる気泡をよりきめ細かいものにして、気泡を壊れにくくする働きがあります。

スポンジケーキにとって卵を泡立てる際の含ませた気泡の状態が出来上がりにとても左右します。

砂糖はスポンジケーキのふんわりとした柔らかい生地を作り出すために、一役買っているわけです。

少ない場合

砂糖の量が少ないと気泡の安定性が悪くなり気泡が壊れやすい泡立ち方になります。

砂糖が少ないと、泡立てた卵の中に空気を含ませにくくなり、空気を包む膜の粘性が弱くなってしまい、気泡を含ませることができても、すごく壊れやすい気泡になってしまうのです。

気泡が安定していないままの状態だと、薄力粉やバターを加えて混ぜる際に、気泡がつぶれてしまいやすくなります

こうなるとオーブンに入れて焼き上げるまでに、気泡の量が十分に含まれていないため、高さのない膨らみの悪いスポンジケーキに焼きあがってしまいます。

多い場合

砂糖の量が多いと気泡をあまり含まずボリュームの出ないねっとりとした粘り気のある泡立ち方になります。

細かい小さな気泡を含むようになるため、きめの細かい生地に焼き上げることができますが、気泡が細かく空気が含みにくく、泡立ちにボリュームが出にくくなります。

そのため砂糖が多すぎると泡立てることが困難になります。

全卵を泡立てる際は卵黄が泡立ちを抑えてしまい、さらに泡立ちにくくなるため、泡立てが不十分になりやすく、スポンジケーキが十分に膨らまないなどの失敗につながってしまいます。

ミキサーの力

砂糖を加えることによって、気泡が作られるのを抑えられても、製菓用ミキサーなど強力な泡立てる力があれば強制的に空気を含ませるため、膨らませることは十分可能です。

逆によりきめの細かい気泡が多く含ませることができるため、より口どけの良いスポンジケーキに仕上がります。

保水性

砂糖は水分を吸着する吸水性だけでなく、水分を保持することができます。

つまりオーブンの中で加熱しても、生地から水分が逃げにくくなります。

砂糖の量が多いほどしっとりとした生地になり、砂糖の量が少ないほどぱさぱさとした食感の生地となります。

ただし過度に砂糖が多すぎると、外側は焼けていても中まで火がとおっておらず生焼けになってしまいます。

生地に余分な水分が蒸発できずに残った状態のまま、外側だけが先に焼けてしまい、中央部分まで火が通らなってしまうのです。

老化防止

生地の老化とは生地が時間が経つにつれて固くなることです。

スポンジ生地の中に含まれている水分が多いほど、生地が老化して固くなるのを抑えてくれます。

砂糖には水分を長く保持することができるため、焼きあがったスポンジケーキの中にも水分が逃げずに残りやすくなり、砂糖を増やして作った生地ほど日数が経っても柔らかい状態を保つことができるようになります。

一般的に売られている加工品なども老化は起こるのですが、添加物と呼ばれるものを加えることなどで人為的に老化を遅らせています。

砂糖を多くするメリット

  1. 甘味 
  2. しっとり感 
  3. 柔らかさを保つ

スポンジケーキに加えるバターの量も、砂糖の配合量にあわせて増やすことができます。

つまり砂糖を増やすことでバターの量も多く入れることができるようになります。

砂糖はどうしても卵の泡立ちを悪くしてしまいますが、きめの細かい気泡を含むようになるためスポンジケーキ作るうえではメリットに働きます。

他にも砂糖の吸水性によって、小麦粉よりも先に砂糖が水分を奪いグルテンの出来るのを抑える働きをします。

このようにスポンジケーキは砂糖のいろいろな働きによって作り出されています。

砂糖は甘味を出すだけでなく、砂糖が多いほどしっとりした生地に焼き上がり、くちどけの良い食感になります。

見た目や味、食感にも影響を与え、柔らかさをキープしてくれるために砂糖はスポンジケーキにとても重要な材料だといえます。

多くする際に注意するポイント

砂糖が多いとスポンジケーキの表面に焼き色がつきやすくなります。

上火の温度をすこし下げたりして焼成温度を調整したりするなどして、焦げないようにする必要があります。

過度に砂糖が多すぎてしまうと

砂糖が多いほど水分を生地の中に保持する力が強まるので、オーブンの中で加熱しても生地の中に水分が残ってしまい、中央部分まで火が通らない。

砂糖が薄力粉よりも早く水分を奪ってしまうため、薄力粉からグルテンが作られるのをおさえてしまい、十分な量のグルテンが足りずに水分を含んだ生地を支えられず、生地が押しつぶされて沈んでしまいます。

砂糖が少ないと起こる

甘味が減るだけでなく気泡の安定が悪く壊れやすいため、あまりに少ない量だとスポンジケーキといえないものになってしまいます。

基本的に砂糖を減らすとデメリットがとても多く、

スポンジケーキの甘味を抑えるために砂糖を減らすのは砂糖を減らす以外の方法で甘味を抑える必要があります。

必要最低分量は必要になることになります。

砂糖の分量 配合条件

スポンジケーキの砂糖の配合量は全体材料の分量比率のバランスが大切になります。

卵の水分を砂糖や薄力粉が奪い合うため、基本的に卵の分量に合わせて砂糖と薄力粉が必要になります。

砂糖と薄力粉の働きが深く関わってくるため、スポンジケーキを作り出すために最低限必要な量と最大限度の量を守る必要があります。

砂糖と粉は同じ量に

基本的に砂糖は薄力粉の同量分以上が必要になります。

グルテンを抑える働きなどを考慮し、砂糖と薄力粉の量のバランスを考えて砂糖と薄力粉は同量程度に設定しましょう。

基本配合の砂糖と小麦粉を減らすと生地を軽く、増やすと生地を重く仕上げることができます。

卵と砂糖の量

最低でも砂糖の量は全卵の半量は必要です。

気泡の安定性を考えてスポンジケーキと呼べるものが作ることができる最低限の分量比率とも言えます。

ただし砂糖が少ない場合には、通常よりも気泡の安定性が悪いことは変わらないため、作る難易度は高く、きれいに膨らんだスポンジケーキに作るのは難しいでしょう。

きめが粗くなってしまうと生地の食感はパサパサとして、くちどけは悪くなります。

砂糖の量は多くても卵の同量に

砂糖の量は多くても卵と同じ量に設定するのが好ましいです。

砂糖と薄力粉はお互いに水分を必要とするため、卵の中に含まれる水分量の確保が重要であり、バランスの良い配合が必要になります。

卵の中に含まれている水分は薄力粉よりも先に砂糖のほうが奪ってしまうため、卵の配合量が少ないと焼きあがった生地は水分を持ちすぎてしまい,オーブンに入れて焼いても火が通らない、または中の生地が重く生地が支えられずに沈んでしまうことになります。

その他に砂糖が多くなるほど甘くなりすぎてしまうのと、卵の泡立てがとても難しくなるなど過度に加えることには、メリットよりもデメリットのほうが多くなります。

まとめ

基本的な配合量を変えると、難易度が上がり失敗しやすくなることは忘れないでください。

砂糖の多い配合では、泡立てをしやすくするために湯せんで温める温度をすこし高めにするなど作り方にもいろいろと工夫して調節することが求められます。

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