卵黄を白っぽくなるまで混ぜる目安はどれくらい?その混ぜ方と注意点

主にカスタードクリームや別立て生地を作る際などには欠かせない作業になります。

お菓子作りでは、比較的最初に学ぶ基本の技術になります。

しかし、その基本ゆえにレシピやお菓子作りの本などでは、卵黄を白っぽくなるまで混ぜる。の一文のみで詳しく書かれていることはほとんどありません。

プロのパティシエにとっては常識でも、お菓子作りをレシピ本などで独学で学ぶ方にとっては何が間違っているのかすら気づいていないことがほとんどです。

より美味しく、作りやすくするためには正しい手順を知るだけでなく、理由を理解することが大切になります。

卵黄を白っぽくなるまで混ぜるとは?

卵黄に砂糖を加えて白っぽくなるまで混ぜることをブランシールといいます。

卵黄だけでなく、バターを白っぽくなるまで混ぜる際にもブランシールという表現が使います。

フランス語で白っぽくするという意味で、お菓子作りだけでなく、フランス料理などの調理用語としても使われています。

白っぽくなる?

白っぽくなるまでとありますが、混ぜても完全な白色になることはありません。

卵黄を混ぜることで、卵黄のなかに空気が取り込まれます。

その際、空気を含んだ卵黄の中に小さな気泡が無数に作られ、それが卵黄を白っぽく見えるのです。

空気を含むため、混ぜる前の卵黄と比べると白っぽくなるだけでなく、もったりとしたボリュームのある卵黄に変化します。

基本的には空気を含ませることがブランシールを行う目的で、ドロッとした卵黄がなめらかになり、ほかの材料と混ぜ合わせる際に混ざりやすくなります。

さらに卵白ほどではないですが、目には見えないほど小さな気泡を多く含ませることができるため、作るお菓子の種類によっては重要な働きをする場合もあります。

ブランシールを終えるタイミング

白っぽくなるまで混ぜると書かれているように、色の変化で見極めても良いのですがはじめての方は、不安になると思います。

卵黄には空気を含ませる限度があるため、以下のポイントを目安にするとよいでしょう。

砂糖が完全に溶けていること

砂糖が完全に溶かしておくことは必須になります。

砂糖の種類によって溶けにくいこともありますが、混ぜている間にざらざらとした状態が砂糖が溶けてなめらかな質感になるまでしっかりと混ぜ合わせることが大切です。

軽くボリューム 泡

空気を含んだ卵黄は、もったりとしたモノになり、泡だて器からも軽くふんわりとした状態がブランシールを終える一つの目安になります。

致命的な失敗にはつながらない

卵黄は空気を取り込むことができますが、通常は卵白のようにメレンゲ状に泡立てることはできません。

作るお菓子によって空気を多く含むことでメリットなることもあり、その場合はしっかりと混ぜることが必要になります。

卵黄に砂糖を加える際の注意点

卵黄をそのまま混ぜても気泡はすぐに消えてしまうため、砂糖を加えて気泡の安定性を高める必要があります。

その際にボウルに卵黄を入れたら、砂糖を加える前に必ず泡だて器でほぐすようにしてください。

小さなポイントのように見えますが、必ず行う作業になります。

砂糖は優れた吸湿性を持ちます。

この吸湿性によって砂糖に触れた水分を取り込もうとします。

卵白の成分には80%以上の水分でできており、卵黄にも水分が約50%含まれています。

ブランシールを行う際、砂糖を卵黄に加えて何もしないと時間が経つにつれて、砂糖は卵黄の水分を奪ってゆきます。

卵黄をほぐさないまま砂糖を加えてしまうと、砂糖が卵黄の水分を奪って固まりができてしまう原因になってしまいます。

素早く混ぜ合わせる

また砂糖を卵黄に加える前に気を付けるポイントは、時間をかけないことです

お菓子作りではブランシールは最初に行うことが多く、準備不足だとバタバタしてしまうこともあります。

砂糖によって固まりができないためにも、ブランシールを行う際は混ぜることを優先してしてください。

固まりができないように砂糖を加えたらすぐに混ぜられるように準備をしてから砂糖を加えましょう。

卵黄に砂糖を加えたら、素早く混ぜ合わせて溶かすことが大切です。

すり混ぜる

卵白のようにすくいあげるように混ぜても、卵黄の場合空気を含みにくいため、泡だて器を使ってボウルにすりまわすように混ぜます。

ブランシールを終えた後

泡だて器についた卵黄を指でとる

泡だて器を外してゴムベラに持ちかえますが、泡だて器のワイヤー部分についた卵黄もきちんと取っておきます。

泡だて器をボウルに叩かずに、ゴムベラなどでワイヤー1本ずつきれいに取ってください。

ボウルをならす卵黄が乾燥しやすいので

最後にボウルの周りをゴムベラできれいにしてボウルの中央に卵黄を集めてください。

泡立てた卵黄は乾燥しやすい状態です。

ボウルの周りに卵黄がついたままで時間が経つとその部分が乾燥してしまい、卵白と合わせるころには固まってしまいます。

卵黄だけでなく、混ぜ終わりにボウルの周りをきれいにすることはお菓子づくりにとってとても大切なので注意しましょう。

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